僕は25歳から約3年間テニスコーチとしてアルバイトしていました。
アルバイトでもやることは責任者と同じ。このころは人手不足でテニススクールの半分ぐらいのレッスンを僕がやっていました。
その中には子供たちのレッスンも含まれています。
正直子供は好きではありませんでした。むしろ嫌いだった。一生分怒ったんじゃないかというぐらい怒りました。
しかし、今では子供が大好きです。
この記事ではそんな僕が子供たちのレッスンを経験して得たことを書きます。
小さいお子さんをお持ちの方でしつけに悩んでいる方、参考にしていただければと思います。
しつけは子供が大きくなる前にやる方が後々楽になりますから。
いうことを聞かない子供達
1レッスンの定員は12人。子供嫌いな僕に12人も相手にできると?
初めて1人で任されたとき、ほとんどいうことを聞かず、レッスンはめちゃくちゃでした。
あっちで遊び、こっちでも遊び。僕の声は届きません。
「ちゃんと言うこと聞いて!」
不慣れな新人の僕は強くいえません。一応お客さんということもあり、遠慮が入ってしまう。
そんな弱々しい奴の言うことを聞けば苦労はしません。
次の日も、次の日も・・・。子供たちは代われどやられることは同じ。
辞めようかと思いました。やっぱり自分には向いていない。子供嫌いだし。
次の週、少し声が大きくなった。
「ちゃんと言うことを聞け!」
一瞬、動きが止まりその時は言うことを聞くんだけど、いつの間にか自由行動に。強くいってるつもり。
これでうまくいけばやっぱり苦労はしない。強く言うだけだと効果があるのは始めだけ。
次の日も、次の日も・・・。子供たちは代われどやられることは同じ。
子供達って慣れてくるんですよね。危害がないと分かると強くいっても聞かない。
我慢の限界。
どうしたらええんや・・・。
先生のようにやってみた。
ダメもとでした。子供たちを横一列に並ばせてレッスンを振り返ります。
『帰りの会』とかで先生が教壇で注意するあれです。
皆が言うことを聞かないことで、
- どれだけ迷惑がかかったか
- これからどうしてほしいか
- 約束できるかどうか
僕が担当する曜日の子供達全員にやりました。
「来週からコーチのいうことを聞けますか?」
「はい!」
子供達は声をそろえて返事をしてくれました。
真剣に聞いてくれた
人前で話すことなんて初めてなので、途中で何言ってるのかわからなくなりました。
それでも子供たちは真剣に聞いてくれました。
意味を理解していたかは分かりませんが、自分たちのしていたことがいけなかったことは理解してくれたのでしょう。
次の週、どうなるのかハラハラドキドキです。
覚えてた
人が変わったように言うことを聞いてくれるようになったのです。全部の曜日の子供たちが。
レッスンはスムーズに進みました。

コーチは感動しました。
大事なことはしっかり注目させること
今回の勝因は、子供たちが僕のいうことに注意させたことだと思います。
- あっ、なんか怒られてる
- しっかり聞かなきゃ
こう思わせることができればしっかり伝わるのかな。
何かに気を取られていては聞く耳持たずです。
味を占めたのんびりコーチ
はい。この方法を多用しました。いうことは聞くようになりましたが、この1回だけですべてがうまくいくわけありません。
何度も何度もやりました。『帰りの会』。
どんなことでやったか申し訳ありません。あまり覚えていません。唯一覚えていること、
ボール拾いをしなかった。
ボール拾いをしないこと、すなわちお片付けをしないことなんですが、育児書を見ていると色々方法がありますよね。
「誰が一番多くこの箱に入れられるかな?競争だ!」
とか。
僕の中ではあまり効果がなかったです。
最初はみんな真剣にやるんですが、段々飽きてくるんでしょうね。誰も急いでやらなくなりましたよ。
ひどい子供は球拾いの邪魔をしたり、ゲートボールみたいなことして遊んだり。
だからやりました。『帰りの会』(笑)
- ボール拾いはなぜやるのか
- ボール拾いを遊ばずにやってというお願い
- 遊ばずにやると約束
約束のところは半ば強制ですよね。
「遊ばずにボール拾いできますか?」
「はい!」
この「はい!」が大事なのかなと思います。

皆声をそろえて言うから気持ちいい(笑)
ボール拾い(お片付け)って退屈ですよね。みんな真剣にやってくれるんですが、やっぱり子供。
ゲートボールはしないまでも遊びだす子もいます。多少の遊び心は大切かなと思います。何でもかんでもがんじがらめだとつまらないです。
テニスボールをレモンと言い出したり、自分のラケットにどれだけボールが乗るか試してみたり、ボールをたくさん集めてから拾ったり。
「コーチ見て!腐ったレモンだよ」
あっ、本当だ!腐ってる(ボールが汚れてる)
「コーチ見て!たくさんボール乗せれたよ」
持ち上げるとボールがポロポロ・・・。
「コーチ見て!ボールの池ができたよ」
どんだけ集めとんねん。
子供の場合は遊びすぎて少し遅くなりますが、そのくらいは大目に見ます。
脱線するのは困りますが、ボール拾いの過程であれば楽しんでお片付けするほうがいいです。
- いきなり完璧を求めないこと
- 真剣な中にも遊び心を
出来たら褒める
『帰りの会』は反省だけではありません。
「今日、皆ボール拾いをしっかりできましたね」
出来たこともしっかりと伝えて、褒めることも大切だと思っています。
もっと迅速にやってほしいなんて思ったら、
「今日、皆ボール拾いしっかりできましたね。偉いです。でもね、遊んじゃうとレッスンができなくなるので、来週からは遊ばず真剣にボール拾いをしてください。」
子供は素直
子供は素直なので、僕の言ったことを忠実に守ってくれることもありました。

あっ、そこまで完璧にやらなくてもいいんだけどな・・・。
こういうときも『帰りの会』で修正ですね。
まとめ(先生と呼ばれた日)
帰りの会を多用したからなのか、普通は○○コーチと呼ばれるんですが、僕だけ先生と呼ばれるようになりました。
確かに先生っぽかったな(笑)
このやり方は日常生活でも応用が利くのではないかと思います。
普段、落ち着きのない子供でも24時間落ち着きがないわけではなく、どこかで落ち着いているときがあるはずです。
その時を見つけて『帰りの会』をしてみるのはいかがでしょうか。
大げさなことをやらなくても、
「ちょっといい?」
と切り出せばいいかなと。
又は、
この時間は1日を振り返りますという時間を設けるとか。
もちろん反省点だけじゃなくて、小さなことでも褒めてあげられるところは褒めてあげる。
子供との貴重な時間になると思います。
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